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漫画と言いつつも、文章の部分がけっこうあります。
マンガのパートと、コペル君のおじさんから主人公のコペル君へのメッセージのパートで構成されています。
マンガのパートはわかりやすい展開でスラスラと読めるのですが、メッセージのパートでそのスピードを落とされます。
おじさんは、ズバズバっと大振りで言い切ってくる感じではないのです。
少ない言葉で言い切るのではなく、多くを語って伝えていきます。
おじさんは背景や状況を伝えて、周りをかためて攻めていくタイプなのでしょう。
それはそれでもいいのですが、今の時代にそういう書き方で人気があるのはどういうことか、と疑問を持ちました。
この書籍は、2017年のAmazon和書総合ランキングで7位になっています。
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今の時代、書籍でもブログでも結論から入り、できるだけ短い言葉で書かれている文章が多いと思います。
いわゆる新聞の記事のような文章です。
結論が最初にあって、必要な情報を後に続ける逆三角形タイプとでもいうものでしょうか。
時間がない人は最初の部分を読んでおけばオッケーとか、最初で読者の気持ちをつかまないと全部読んでもらえないとかあるからでしょう。
そんな背景がある現代に、コペル君のおじさんのような伝え方が支持されたのでしょうか?
いや、おそらく伝え方じゃなくてやっぱり内容かな。
では、どこらへんがよかったのか?
ここらへんだろうなというのはあるんですけど、私には刺さったという感覚まではありませんでした。
とりあえず、内容をまとめてみます。
- 人間はひとりひとりつながって生きている。
- そこに優劣はない。
- 誰かの多くの人のためになることをすべきだ。
- 自分でどう生きればいいか考えよう。
これはその通りだと思います。
ただ、真っ正面から言われると素直に受け入れづらい感じがあります。
それは、私がそういうキラキラする感じものを嫌うからかもしれません。
そういったものを光属性というのでしょうか。
この作品はちょっと暗いイメージのものかと思っていましたが、わりと王道な光属性だったと思います。
好きか嫌いかでいえば、わずかに嫌いなほうの書籍でした。
しかし、なんかひっかかる部分を与えてくれただけ、読んでよかったと思います。
それは、関心がある、スッキリさせたいモヤモヤが生まれたということで、今後の展開によってはプラスのことになる可能性があるからです。
うーん、今回の記事はコペル君のおじさんみたいな文章になってしまいました。
私はどう生きるのか